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森博嗣原作、押井守監督の『スカイ・クロラ』をDVD鑑賞いたしました。 空のCG映像が、なんとも美しい作品。 うーむ、CG技術もここまできているのね。 パイロット目線のオープニングは、まるで雲の中を泳いでいるかのようですわ。 セリフも少なく、詩的な印象であります。 激しいはずの空戦シーンも、どこか儚く感じます。 戦争が無くては平和を実感できず、ましてや維持することなどできない。 平和な世界で繰り広げられる、ショーとしての戦争。 空で戦い死んでいく様が常に報道され、人々が今ある平和を実感するシステム。 その為に造られた歳をとらない若者たち… もの悲しい設定であります。 何の疑問を抱くことなく定めに従うパイロットたちは、“熱”のない現代の若者と重ねているようです。 ならば、絶対的な存在で君臨する「ティーチャー」は、大人の代表と言ったところでしょうか。 歪な平和に浸かりながら、思考を止めて生きる… マトリックスの人間電池もそうですわね 繰り返される定めに苦悩しながらも、生きることで変えようとする者。 敵わぬ存在に立ち向かうことで変えようとする者。 悲しい結果となりましたが、“熱”を持ち始めた主人公たちに希望を感じます。 見終わった後も、空の美しさが切なく残るであります。 ※エンドロール後も映像がございますよ。
by spacedrive
| 2009-03-26 01:08
| 映画三昧
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